先日の記事で、
デジカメとPCをつなぐケーブルを忘れたと書いたが、
デジカメの中のメモリーカードを、
PCに挿入できることをすっかり忘れていた。
ということで本日は、
これでもかというくらい写真満載でお贈りします。
今日はバスでシエナに行った。
フィレンツェから80分くらいだろうか。
シエナに着くと雪が積もっていた。
気温もかなり低い。

バスを降りるやまっすぐにお目当ての店に向かい、
Cinta senese(チンタ・セネーゼ)という生ハムを買った。
ソニアによると、
ここでしか買えない逸品らしい。
そして揚げたてのフリッテッレというお菓子を食べた。

軽いドーナツのような口あたりで、
砂糖がまぶしてある。
4個入りで1ユーロなので100円くらい。
掘っ立て小屋のようなお店で、
右の手前の茶色い小屋がフリッテッレ屋店頭で女性たちが客の注文を受けてから、
砂糖をまぶして売っている。
後ろでおっさんたちが揚げているのも見える。


あまりの寒さにトイレが近くなり、
ピッツェリアのようなファストフード店に入った。
チョッコラータ(ココア)を頼んだら、
カカオが濃くて温かくてとても美味しい。
2ユーロ50セントだから250円くらい。

そして、外観だけで圧倒されるドゥオモへ。

中に入ってみると、
静謐さと華美な剛健さが混在していると言えばいいのか、
厳かではあるが、なんとも不思議な雰囲気。



12世紀だか13世紀だかに建てられたらしいが、
総大理石による巨大な建築物、彫刻、美術、空間、
すべてがすごい、としか言いようがない。
雪の影響からかお客さんが少なかったので、
ゆっくり見ることができた。
15:10発のバスに乗って16:30にフィレンツェに到着し、
そのままホテルに戻って一休みした。
そしてアニカに連れられて、
Nella(ネッラ)というトラットリーアに行った。
僕は魚介のリゾットを食べた。

ちょっと塩気が強いが美味。
それからアニカに、
Villa Cola(ヴィッラ・コーラ)なる場所に連れて行かれた。
ホテル・コーラが正式名称なのか?
とにかくこちらもまた凄いホテル。

いらしているお客さんはお金持ちが多いようで、

普段着で来た我々はかなり場違いな気がしたが、
アニカはそんなことはお構いなしのようだ。
こんなキラキラした場所なのに、


タートルネックのセーター(思いっきり普段着)で来てしまった…。
さてこの会合、
どうやらフィレンツェ歌劇場で開幕する、
バレエ「白鳥の湖」のレクチャー会(?)のようだ。
ある男性がペラペラペラペラ喋っているのだが、
何せ全編イタリア語なのでほとんど分からない。
どうやらチャイコフスキーについて語っているらしい。
時々、歌劇場専属らしいテノール歌手が、
可愛らしい歌を歌う。
喋る男性がピアノを弾く。
これが眠気覚ましになってとても良かった。
あとから聞いたのだが、
この喋る男性はチャイコフスキーを研究していて、
本まで出版しているらしい。
チャイコフスキーはフィレンツェが大好きだったそうで、
彼の作品にフィレンツェの古い歌が用いられているのだとか。
テノール歌手が歌っていたのは、
今では誰も知らないそのフィレンツェの歌だったのだ。
このヴィッラ・コーラという建物は、
彼のパトロンであった女性の所有物だったとかなんとか。
う~ん、贅沢。
本日は。
現実とかけ離れた別世界を垣間見られて、
とても得をした気分でベッドに入った。
そしてホテルの天井を眺めながら、
その高さだけでも十分リッチな気分を味わえることに、
やっぱりお金持ちとは縁遠い小市民な自分を知った気がした。