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イタリア滞在記3

※※※スパイロメーターの写真を掲載しました***
※スピロメーターではなくスパイロメーターというようです。失礼しました。



フィレンツェ歌劇場の主席ホルン奏者、
ルカ・ヴェヌッチ氏のレッスンを受けられることになった。


彼との出会いは、昨年の12月。
いつものようにソニアのイタリア語レッスンに行くと、
とても体の大きなイタリア男がいた。
身長は190センチ近いだろうか?
体重も100キロはゆうに超えて見える。


それがルカであった。


彼はたまたま仕事の関係で東京に来ていた。
この時点で、先日のMEYERのセレモニーで、
彼が演奏することも決まっていたため、
わざわざソニアに会いにやってきたのだ。
ブッキングしたのは、ソニアの親戚のアニカである。


美味い食べ物の話やセレモニーの話、
ソニアの小説の話などなど色々喋ったあと、
音楽の話題になった。


彼曰く、音楽はまず呼吸から始まる。
歌も楽器も呼吸がとても大切であると言う。


彼は行く先々で、
呼吸法の重要性を説いている。
様々な音楽家に呼吸法のレッスンも行っている。
ホルン奏者である彼は、
呼吸法について歌手よりも詳しい。


歌うときは深いブレスと共に喉を開けて、
声の響きを高い位置に持ってこなければならない。
この日はそういった説明と、
実際の呼吸法を教えてもらった。


それから約2ヵ月。
今度はフィレンツェで再会することができた。


アニカのお宅でルカの手料理をいただき、
後日ルカの空いている時間に、
呼吸法のレッスンをしてもらえることになった。


そして今日、
そのレッスンに行ってきた。
場所はなんと、
フィレンツェ歌劇場オーケストラのリハーサル室!
ハープやコントラバスなどの大型楽器が置かれたままの、
かなり広い部屋でレッスンは行われた。


ルカはSpirometer(スパイロメーター)という、
市販の機械を使って呼吸法の練習をする。
これを用いれば、
いやでもお腹を使って呼吸するようになる。
実際にやってみると、
機械のレベルを上げるにつれて呼吸がかなりキツくなる。
頭がクラクラしてくる。
しかし一回普通の呼吸に戻したあとに歌うと、
あら不思議、今までにない解放された声が出る。


スパイロメーター
スピロメーター
白い部分を口に加えて呼吸をして、
常にボールを浮かせた状態をキープする。
機械真ん中あたりのダイヤルで練習のレベルを変えられる。
数字が上がれば上がるほど、
空気が漏れるるようになっているので、
その分息を使うことになりボールを浮かせ続けるのが難しくなる。




ルカ曰く、
歌い手は響きばかり追い求めて、
呼吸法をないがしろにして喉で歌う。
これは日本人だけではなく、
イタリア人も同じらしい。


というわけで、
レッスン後はこのSpirometerを求めて、
フィレンツェ歌劇場近くの楽器屋さんへ行った。
これを使って毎日呼吸の練習をすれば、
6ヵ月で劇的に体も声も変わるらしい。
日本円にして2500円くらいか。
これで声がよくなるなら安いものである。


歌を始めて10年以上経つが道のりは険しい。


修業はまだまだ続く。




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プロフィール

五十嵐正一

Author:五十嵐正一
初めまして!
神奈川県相模原市在住の声楽家の五十嵐正一です。音楽工房 うたの木で、声楽のレッスン、合唱・コーラスも行っています。
※歌のお仕事も承ります。お気軽にご連絡ください。

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